今回は私が米国株ETFのVGT(米国情報技術セクターETF)をメインにしている理由です。VGTに興味がある方は参考にして下さい。
VGTについて
私が投資でメインとしているのはVGTです。ポートフォリオでは95%を占めています。VGTとはバンガード社の米国情報技術セクターに投資できるETFです。
VGTの保有銘柄は以下となります。メインはAppleとMicrosoft。なぜかVisaやMastercardといったクレジットカード会社も技術セクタに入ります。過去にはGoogleやFacebookも含まれていましたが2018年に通信サービスセクタ(VOX)に移動となりました。
VGT Index Top 10 | % |
Apple | 18.54 |
Microsoft | 15.98 |
Visa | 4.21 |
Mastercard | 3.77 |
Intel | 3.71 |
Cisco | 2.87 |
Adobe | 2.24 |
NVIDIA | 1.90 |
salesforce.com | 1.90 |
Accenture | 1.88 |
また、経費率は0.10%と十分安い。配当は1.1%とそこそこ。まあ配当狙いのETFではありませんね。
なぜ「米国」の「情報技術セクタ」の「ETF」のVGTなのか説明していきます。
結局、経済の中心は米国
まずは米国である理由について。
以下は^GSPC(S&P500 米国)、^N225(日経平均 日本)、^FTSE(FTSE100 英国)のここ30年くらいの比較です。はい、米国の圧勝ですね。
英国は米国の下位互換みたいなものだし、日本は未だバブルの時まで戻っていません。米国が悪い時に他が良いという状況はほぼ有りません。つまり直近30年で見るなら米国株だけ持っていれば十分であると考えます。
そりゃいつかは米国の時代も終わる時が来るかもしれませんが、いつか来るか解らないその日に期待して他の国の銘柄を買ってじっと待ち続ける事(つまり逆張り)よりも、今伸び続けている国に乗っかる(つまり順張り)のが私の流儀です。
個別株、投資信託ではなくETF
個別株はその会社単体に依存する為リスクが大きいです。投資信託やETFならば、連動する分野または国が破綻しない限りは安定します。
ETFと投資信託では、ETFの方が経費率(投資信託でいうところの信託報酬)が安く、さらに選べる種類も多いです。また投資信託では米国株式でVGTのようなとんがった商品が少ないです。
VGTはVOO(S&P500)と比較してもパフォーマンスが良い
私は最終的に銘柄を選ぶ時には直近5年~10年の動きに注目する事が多いです。上記のように直近10年で見るとVGTはVOO(S&P500)と比較しても倍以上のパフォーマンスがあります。やはり近年の米国経済はハイテク企業が引っ張っていると言えます。
S&P500に投資するVOOと比較すると技術セクタのみに投資するVGTはリスクが高いといえますが、もはやPC、スマホ、ネットは人々の生活にかかせないものであり、技術セクタだけが伸び悩む、という状況はそうそう無いと踏んでいます。それどころか今後はIoTやAI、自動運転、5G等でさらに発展する分野だと思っています。
他セクタと比べても優秀
でも、他にも優秀なセクタはあるのじゃないか? と思う方も居るかもしれません。では、実際に比較してみましょう。
それでは挑戦者の入場です!
- VDE (バンガード・米国エネルギー・セクターETF)
- VPU (バンガード・米国公益事業セクターETF)
- VDC (バンガード・米国生活必需品セクターETF)
- VFH (バンガード・米国金融セクターETF)
- VAW (バンガード・米国素材セクターETF)
- VHT (バンガード・米国ヘルスケア・セクターETF)
- VIS (バンガード・米国資本財・サービス・セクターETF)
- VCR (バンガード・米国一般消費財・サービス・セクターETF)
- VOX (バンガード・米国通信サービス・セクターETF)
VGTと挑戦者達の直近約13年の結果を見てみましょう。結果は・・・はい、優勝はVGTです! 特に2017年から大きく他を引き離しています。
上記リストに抜けが無ければセクタ勝負ならテクノロジーセクタのVGTが最も優秀と言えます。(あくまで直近13年での結果ですが)
ちなみに2位はVHT、3位はVCR、4位はVDCです。興味があるのならこれらもチェックしてみても良いと思います。
リーマンショック時にはいち早く復帰
ハイテクはリスクが高いと言われますが、VGTはリーマンショック時には米国株全体に投資した場合より早く復帰した実績があります。今後もそうだとは限りませんが心強いポイントです。
以下はリーマンショック時のVGTとVTIの比較です。リーマンショック時にはVOOは無かったのでVTI(米国全体)と比較しています。
3年ほどでVGTはリーマンショック前の株価まで復活していますが、VTIは5年ほどかかりました。しかも暴落時の下落の割合もVTIと大きくは変わりません。
TECLやSPXLじゃ駄目なの?
VGTよりさらにパフォーマンスが高いTECL(テクノロジー・ブル3倍)やSPXL(S&P500ブル3倍)のような化け物みたいなETFもあります。どうせ米国の成長を信じているのならこれらを使えばもっと早く目標にたどり着けるじゃん、という意見もある事かと思います。
しかし以下の理由でVGTにしています。
- 私はVGTで40代のうちに目標額1億円に達する事ができそうな事。
余計なリスクを背負う必要は無い。 - 精神的に非常にきつい事。
TECLやSPXLはもしリーマンショック級の暴落が来たら0に限りなく近い値まで落ちるでしょう。そして数年は元に戻らないかもしれません。
その間にどうしてもお金が必要になりETFを売らざる得ない状況になったら・・・そんな事を考えると仕事に手がつかなくなり日々の生活に支障が出てきます。
TECLやSPXLを否定するわけではありません。リスクを考慮した上でどうしても短期間でお金を増やしたい人や、メインは別に持ちながら少額でやる分には選択肢として有りかと思っています。
VGTが好きだからー!
実はこれが最大の理由なのですが、私はVGTが単純に好きなんです。
私の本職は技術者(ソフトウェアエンジニア)で一応半導体関連の開発に携わっています。昔からその手の分野が好きで個人的にもデジタルガジェットを買うのが趣味だったりします。
私が生きているうちに、出来うる限りテクノロジーが発展してほしい。人間のように会話できるロボット、現実と見間違うほどの仮想世界、そして気軽に行ける宇宙旅行。子供っぽいようですがそんな世界が来ることを夢見ています。
理想は私自身がそういった技術の発展に直接貢献する事ですが、残念ながらそれは難しそうです。
しかし、そんな私でも出来る事があります。それは投資をする事で優秀な人たちにお金を渡して夢を託す事です。僅かでも自分のお金が、テクノロジーの発展に貢献していると考えると嬉しいとは思いませんか?
ちなみに私はバンガード社も好きです。バンガード社を創設したボーグルさんは名著「インデックス投資は勝者のゲーム」の著者です。

インデックス投資は勝者のゲーム──株式市場から確実な利益を得る常識的方法 (ウィザードブックシリーズ Vol.263)
- 作者:ジョン・C・ボーグル,John C. Bogle
- 出版社/メーカー: パンローリング
- 発売日: 2018/05/13
- メディア: 単行本
さらに以前にも記事にしましたが水瀬ケンイチさんの記事でもバンガード社の方針に共感し、ますます好きになりました。
皆さんはパフォーマンスが良いからといって好きでも何でも無い企業に投資していたりしていませんでしょうか?
それはそれで有りとも思いますが、やはり好きな企業に投資しているというのは投資を続けるモチベーションになると思います。
VGT並にパフォーマンスを出しているETFは他にもありますが私はこういう理由でVGTを選びました。
最後に
いかかでしょうか。私がVGTを選んだ理由を書き連ねてみました。皆さんの選択の際のお役に立つことができれば幸いです。
追記1 : VGT極振りの記事も書きました。
追記2 : ハイテクについての関連記事です。