iDeCo、やめよっかな・・・
はじめに
昨日のダウは+0.17%、しかし我がVGTは-1.62%と大きく下がりました。残念、さすがにVGTの8日連続上昇は無かったか。
昨日の雇用統計は割と良かったものの、良い事自体は織り込み済みだったようで、むしろ一服して利益確定売りに入ったようです。
株価が下がった事は残念ですが、私は楽観的です。
あくまで利益確定の下落であり、米国経済が回復基調である事に変わりないわけですから、中長期では株価が上昇していく事が期待出来ます。
最後に下がったものの私のメインであるVGTは今週もプラスでした。ただ、それは良いのですが私の保持している他の銘柄で気になる事があり、今回はその件について話をしたいと思います。
iDeCoの成績 (VGTと比較して) が気になる
私は保有している銘柄は以下の3種類だけです。カッコの中の数値はポートフォリオの割合。
- 【米国株ETF】VGT (96%)
- 【iDeCo】 iFree NYダウ・インデックス (3%)
- 【日本株】三越伊勢丹 (1%未満)
VGTが好調なのは本ブログで述べているとおりなのですが、問題は他の2つ。残念ながらVGTに遥かに劣る成績でこいつらをどうしようか正直迷っている状態です。
今回はその内の一つ、iDeCoについて少し考えてみます。あ、iDeCo自体の説明は今更不要ですよね?
iFree NYダウ・インデックスについて
iFree NYダウ・インデックス (長いので以降はNYダウ) は、その名の通りダウに連動した投資信託です。信託報酬は0.23%とまあまあ。
私が利用しているSBI証券のiDeCo (SBIベネフィット・システムズ) のオリジナルプランでは唯一の米国株オンリーの商品です。
実際、オリジナルプランの中では3年間の騰落率で3位でなかなか良い成績です。
騰落率順位 | 名前 | 3年騰落率 | 信託報酬 |
3位 | iFree NYダウ・インデックス | +6.85% | 0.23% |
2位 | キャピタル世界株式ファンド | +7.47% | 1.42% |
1位 | 三菱UFJ純金ファンド | +10.51% | 0.50% |
2位のキャピタル世界株式ファンドはNYダウより成績が良いですが、アクティブファンドで信託報酬が1.42%の時点で却下。
1位の三菱UFJ純金ファンドは今話題の金でリスクヘッジに良いかとも思いますが、やっぱり今後20年 (私が今40歳なので) の事を考えると間違いなくNYダウの方が上がっていると思っているので却下。
つまり、私にとってはNYダウしか選択肢が無かったわけですね。
しかし、そんなNYダウでもハイテクには遠く及ばない
ただ・・・SBI証券のiDeCo銘柄の中でも比較的優秀なこのNYダウを持ってしてもVGT(ハイテク)に遥かに及ばないのが実態です。
短期ではダウがVGTを上回る時もあるでしょう。実際、最近はそういった動きも散見されます。
ただ長期で見れば、VGTの圧勝です。騰落率もそうですが、リーマンやコロナショックで見ても、両者の下落率はたいして変わらない上にVGTの方が早く復活しています。ダウは未だにコロナショック前の株価まで戻っていません。
以下はVGTとダウの2004年(VGTが2004年開始の為)からの推移です。これを見ると、直近16年でダウは2.69倍、VGTは7.45倍。つまり、VGTはダウの約2.7倍と大きな差が出ています。
・・・どうでしょうか。私が60歳になる20年先を考えたとして、VGTよりダウの方が上昇している未来が考えられるでしょうか? 私はその可能性は限りなく低いと思っています。
iDeCoには60歳になるまで引き出せない等のいくつかのデメリットがありますが、私にとっての最大のデメリットは「銘柄選びに制限がある事」ですね。
好きな銘柄に投資が出来ないのはヤキモキします。せめてNASDAQ指標のがあれば良かったのですが。
iDeCoのメリット
いきなりデメリットから説明しましたが、iDeCoには通常の投資と違って税金面でメリットがあります。ざっくり言うと以下です。
- 掛け金を所得控除から差し引くことが出来る。(私の場合、年間約8万4000円の節税)
- 配当や他の銘柄にスイッチする時に税金がかからない。
- 60歳以降に現金化する時に節税出来る。
しかし、このメリットも先のデメリットより弱ければ意味がありません。
iDeCoは本当に自分にとってお得なのか計算してみる
これから20年間、iDeCoに拠出し続けるか、それを辞めてVGTを買い続けるかどちらが得か簡単に計算して見ましょう。
iDeCo側の条件について。
- 私は現在、毎月2万3000円、つまり年間27万6000円をiDeCoに拠出している。
- 面倒なので60歳でのiDeCoを現金化した時の税金は無しとする。
- iDeCoの控除により毎年、現金を8万4000円取得すると考える。
- そして、その8万4000円は毎年VGTに回すパターンも考慮。(ここが重要)
- NYダウは年間7%のリターンとする。
VGT側の条件について。
- VGTは年間12.6%のリターンとする。(公式の設定来の値)
- VGTは当然、現金化した時に利益に20%の税金がかかる。
この条件で、VGTのみ、iDeCoをやって控除分をVGTに投入、iDeCoをやって控除分は現金で持つ、の3パターンで比較します。
運用資金の20年後の結果は以下となりました。
さらに上記を現金化した場合、VGTならば利益分に20%の税金をかかります。その結果は以下となります。
- VGTのみ : 1816万円
- NYダウ + VGT : 1131万円 + 552万円 = 1684万円
- NYダウ + 現金 : 1131万円 + 168万円 = 1299万円
一応、VGTの方が良い結果となりましたが、思ったほど大きな差はありませんね。
VGTとNYダウの結果だけ見れば、VGTの方が成績が上ですが、iDeCoの控除で浮いたお金でVGTを買うという組み合わせなら悪くありません。
もちろん、これはシミュレーションです。実際のVGTとダウのリターンは今後どうなるか解りませんし、60歳でiDeCoを現金化する時には条件で税金が変わります。
そもそも私は後数年で早期リタイアするつもりなので、そうなったらまた条件が大きく変わってくるでしょう。
結論
悩むところですが、とりあえずiDeCoの拠出は続けます。
ただ、上記のように拠出を停止した方が結果が良かったので定期的にこの問題は提起していくつもり。 後でやっぱりiDeCoを辞めるという結論になるかもしれません。
また、iDeCoはまだまだ始まったばかりの制度です。ひょっとしたら今後の制度改正で私好みの銘柄が増える可能性も有ります。
今回の話題とは少しずれますが、SBI証券のiDeCoのセレクトプラン (私のオリジナルプランとは別のプラン) にはNYダウよりも若干成績の良い「eMAXIS Slim米国株式」があるので、近日中にそちらに切り替える予定です。
一応断っておきますが、銘柄に満足出来ればiDeCoは間違いなくオススメの制度です。私も知人にアドバイスするのであれば「iDeCoは絶対やっておくべき」と言うでしょう。
今回のケースはあくまで税金控除を加味してもダウやS&P500よりも大きいリターンを期待できる運用が出来る人向けの話です。
そういった方は、国が推奨しているからって無理にiDeCoに拘る必要は無いかと思います。今まで「なんとなく」iDeCoをやっている方は本当にお得なのか一度検証しても良いでしょう。
おわりに
最初はiDeCoの拠出は辞めようかと思っていたのですが、今回の記事を書くにあたって色々調べた結果、とりあえず続ける事にしました。この選択は吉と出るか凶と出るか。
さて、いよいよ私も今日から夏休みです。このご時世なのでほとんど外出はしないつもりですが、せっかくなので家で出来る事を色々進めたいと思います。
今週も皆さん、お疲れさまでした。良い週末を!
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