架空の猫の雑記帳

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ノーベル経済学賞で思い出すLTCM破綻の教訓

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絶対なんてものはありません。じゃあ、どうするべきか考えましょう。

はじめに

昨日のダウは+0.88%、我がVGTは+2.52%と高騰しました。この不安定な状況でここまで上げるのかと朝から衝撃を受けています。それとも不安定だと思っているのは私だけ?

要因はやっぱりトランプさんのコロナ陰性発表でしょうか。追加経済政策はこの時期に民主党が合意するはず無いと思っているので正直あまり期待していません。

オールドエコノミーと比較するとやっぱりハイテク勢が強い、特にAppleは新製品発表が近い為か+6.35%。一方で気になるのはバイデン銘柄のICLN(クリーンエネルギー)の-2.06%で、ほぼ全面上げの中で数少ない下落した分野となります。恐らく利益確定だと思いますが、トランプさんのコロナ陰性を逆に嫌気されたのかもしれません。特に今の時期は政治的な影響を受けやすい銘柄を持つのは注意すべきかと。

とにかく今回の爆上げで私の運用額は一日で約160万円増加し、約一ヶ月半ぶり8000万円超え。まあ、素直に喜んでおきましょう。

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さて、昨日ノーベル経済学賞が発表されました。今回はそれに関する話です。

スタンフォード大学の2人の研究者がノーベル経済学賞受賞

昨日、スタンフォード大学の2人の研究者ポール・ミルグロムさんとロバート・ウィルソンさんがノーベル経済学賞を受賞した事が発表されました。

www3.nhk.or.jp

何でも「電波オークション」の制度設計に役立つ研究らしいのですが、さらっと見る限り私には、なんのこっちゃ解りませんでしたね。興味があるならご自分でお調べ下さい。

まあ、今回はこの2人についての話ではありません。私がノーベル経済学賞と聞いて思い出すある「教訓」の話です。

ノーベル賞受賞者のファンドLTCM破綻事件

その教訓とはずばり「ノーベル賞受賞者でも間違う事がある」です。

もし、ノーベル経済学賞を受賞するくらいの人のファンドがあったらどう思いますか?  きっと高い利益を出せると思う人が多いのでは無いでしょうか?

そういったファンドが過去に実在しました。それが1994年に設立されたLTCM (ロングターム・キャピタル・マネジメント) です。

このファンドの設立に著名な人達が関わっていたのですが、その代表格がマイロン・ショールズさんとロバート・マートンさんです。彼らは「ブラック・ショールズ式」というオプション取引に関する研究の功績が認められ、ノーベル経済学賞を受賞しています。

さらに元FRB副議長のデビッド・マリンズさんといった方も関わっており、まさにドリームチームと呼ばれるくらい豪華メンバーのファンドでした。

しかし、このファンド、立ち上げ時は非常に好調だったものの、なんとわずか4年後の1998年に破綻してしまいます。

恐らく、この事件により大損した人の多くは実態やリスクを把握せずに「きっとノーベル賞受賞者が運営するファンドだから大丈夫」と思っていたんじゃないでしょうか。

別に彼らの功績が偽物だったとは言いません。きっと素晴らしいものだったのでしょう。しかし、決して万能という訳でも無かったという事です。

www.ifinance.ne.jp

絶対的な投資手法なんて存在しない、未来が解る人も居ない

多くのアクティブファンドがインデックスファンドに勝てないというのは有名な話です。仮に1回は勝てたとしても、連続して勝ち続ける事は難しい。ノーベル賞受賞者でさえ失敗するのです。

これは「絶対的な投資方法なんて無い」という事、そして「この先、市場がどう動くか確実に解る人なんて居ない」という事を表しています。

投資初心者の場合、損をしたくないので、まず絶対儲かる投資方法を模索する傾向がります。しかし、自分だけでは何をして良いのか解らず、著名人の主張に乗っかって安心感を得ようとする。しかし、当然そこにも絶対的なものなんて存在しません。

自分の投資方針を決めるにあたって、まずそれを理解する事が第一歩だと私は思っています。そうすると次々と疑問が湧いていきます。

プロのファンドマネージャやノーベル賞受賞者でも難しい事なのに何故に自分にはアクティブ投資で成功する事が可能と考えるのか?  自分はそれほど特別な存在なのか?  どの銘柄が上がるか考える事は、それにかかる工数に本当に見合った行動なのだろうか?

「次にこの銘柄が上がる!」と発信しているアナリストはどうだろう。経済学者やYoutuber、ブロガーは?  彼らの事は何処まで信用できるのか?  ノーベル賞受賞者でも無理なのに。○○大学の××教授の研究結果では・・・とか引き合いに出されても信用出来ません。本当に予想が出来るのなら既に億万長者なはずだ。

じゃあ、インデックスファンドは? それだって個別株に比べると利益が低いし、暴落時には何年もマイナスになる可能性だってある。そもそも本当に右肩上がりに成長していくのだろうか?

いじわるな話ですが、疑い始めればきりがありません。どんな投資方法にも弱点が存在します。

皆、「投資は自己責任」という言葉を使って絶対では無いと忠告してくれますが、本当にその通りなのです。繰り返しになりますが「絶対なんてものはものは無い」という事を理解すべきです。

絶対的なものが無いなら、自分でリスクを受け入れて進んでいくしか無い

絶対的な方法が無いなら、投資なんてしない方が良いのでしょうか。そんな事はありません。何もしなければ何も変わりません。

私の場合は結局インデックス投資という道を選びました。先に上げたようにこの手法も否定な人から見ればいくらでもケチをつける事が出来ますが、私はそのデメリットを許容し、突き進む事を決めました。そして今のところは大きく利益を得る事が出来ています。

私はやりませんが個別株で短期投資を続けるのだって一つの手です。人それぞれ色々な方法があります。

絶対的な投資方法なんてありません。だから、絶対に何らかのリスクを背負って飛び込んでいく必要があります。失敗する事もあるでしょう。しかし、その中で自分のやり方を見つける事が出来た人が先に進んでいけると思います。

おわりに

株価が上がるのは嬉しいけど、上がりすぎるのも不安になるのが難しいところです。暴落した時もそうですが、逆に上がりすぎている時も一旦冷静になって自分の投資方針を見直す良いタイミングかと。

ノーベル賞受賞者でさえ信用できないのなら、一体何を信じて投資をするべきか? それを見つけるのは難しいところですが、ある意味、投資の醍醐味でもあります。

 

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