自分に向いていないと思ったら投資すべきじゃありません。
はじめに
相変わらず米国ハイテク株は軟調で、先行きが見えない憂鬱な相場となっています。
そんな状況において良い意味でも悪い意味でも大暴れしているのがビットコインを始めとした仮想通貨。
今回はそんな仮想通貨を私が「買わない」お話です。
ビットコインについて
仮想通貨、と言っても様々な種類があるのでここではビットコインに限定しますね。
ビットコインとは・・・は今更説明する必要も無いでしょう。詳しく紹介したサイトなんていくらでもあるのでググってください。
とにかくビットコインは先月まで高騰を続け、直近1年で見ても6倍、年初来でも2倍にもなり、一時は6万ドルにまで達しました。
「これからは株じゃなくて仮想通貨だ!」と乗り換えた米国株ブロガーやYoutuberも幾人が見かけるほど。
しかし、いつかバブルは弾けるもの。今月に入りイーロン・マスクさんの「ビットコインでの支払受付を停止する」といった発言や、中国が規制を始める等の要因で、現在では30%以上も下落中。
いやー、この一連の流れ、傍から見ると本当に面白いですね(笑)。(ビットコイン保持者の方、すいません)
とまあ、仮想通貨界隈は大騒ぎですが、それでも年初来ではまだプラスですし、ビットコインの将来が閉ざされた訳ではないので長期で見ればお買い得な時期なのかもしれません。
果たしてビットコインは買い場なのか、オワコンなのか?
私には解りませんし、誰にもはっきりした事は言えないと思います。ただ、私としては今まで買いませんでしたし、これからも買わないつもりです。
一時はけっこう悩んで仮想通貨用の口座も開いたりしたのですが結局この結論に至りました。
ビットコインを買わない理由
あらかじめ断っておきますが、超個人的な事情なので参考程度にお聞き下さい。
私のリスク許容度を超えているから
ビットコインはまだまだ未成熟です。一企業の社長がツイートしただけで大きく値動きしてしまう。(だからこそ大きく化ける可能性もある)
実際、チャートを見るととんでもない動きですよね。私のリスク許容度はハイテク株を長期投資出来るぐらいしか無いので、こんなの無理無理!
もし、ビットコインを買ってしまったら毎日ぐっすり眠る事が出来なくなるでしょう。
最近の私は徐々にリスク許容度が下がっています。すでに9000万以上資産を築いているので余計なリスクを負う必要が無いと考えているからです。
もし、私がまだひたすら資産を増やしたいと思っている状況なら冒険してみたかもしれませんが。
長期投資に向かないから
ビットコインは現在は非常にボラが大きいですが、最終的には価格も安定しコモディティとしてデジタル・ゴールドとして金と似たような動きに収束していくと考えています。今でもそうですが、その場合でも長期投資には向きません。
以下は有名なシーゲルさん「株式投資」の200年間のリターンの対数グラフです。結局、最もリターンが高いのは株です。逆に金は思ったより上昇していない事が解ります。
基本的にコモディティは長期保有には向きません。大暴落の直前に購入し、高値になったら売り抜けるのがベスト。それのタイミングが判れば、の話ですが。
私は面倒くさがりの長期投資派なので、短期で手間がかかりそうなビットコインは遠慮したいところ。
株のヘッジになるかまだ未知数だから
メインとしてではなく、株のヘッジとしてはどうでしょうか。例えば金ならば株が暴落時に高騰すると言われており株のヘッジとして見る事が出来ます。
以下は去年のコロナショック時のビットコイン、S&P500、NASDAQ、金(GLDM)や債券(BND)の動きです。
金や債券がすぐに下落前の価格に戻ったのと比較すると、ビットコインはS&P500やNASDAQよりも下落して、戻るタイミングもNASDAQと大差ありません。
ここ最近もビットコインの下落に釣られて株価も下がる、といった動きが見られ株のヘッジには向いていませんね。
現時点のビットコインはどちらかと言うとコモディティというより超ハイグロース株に近い位置づけなのかもしれません。
まあ、まだ現時点ではサンプルな少ないですし、ビットコインの特性も今後変わってくるとは思いますが。
銘柄数を増やしたくないから
それでも少額なら買っても良いのではないかという意見もあるでしょう。
しかし、私には少しでも保有する銘柄数を少なくしたいアレルギーのようなものがありまして。実際、少し前に保有銘柄を整理して、VGTとVTIの2つに絞っています。
よっぽど「コレだ!」と思った銘柄しか自分のポートフォリオに加えたくないんです。
単純に面倒くさそうだから
私は面倒くさがりです。ビットコインは利益が出たら自身で確定申告する必要がありますし、証券サイトで一括で状況をチェック出来ないのも面倒くさいですね。
こんな私でも月に数回は資産状況を記録していますし、その工数が増えるのは勘弁したいところ。
逆に言えば仮想通貨のETFが出来て証券会社の特定口座等が一括に管理出来るようになればちょっと考えるかもしれません。
正直、嫌いだから
すいません。前項までも十分個人的な理由ですが、さらにこれは感情論も強く入っています。
ビットコインはその消費電力の高さで問題になっています。世界の電力の0.5%~0.6%を占めている言われており、これはさすがに酷い。
何より、ビットコインのおかげでゲーム機や、パソコン、スマホの供給不足が起きているこの状況はゲーム好き、ガジェット好きの私からすると見逃せません。実は先々月ゲーミングPCを買ったのですが、ホント品薄で苦労しました。
「投資に感情を持ち込むべきではない」とはよく言われますが私の場合は、逆に思いっきり感情を入れる派です。その銘柄が好きじゃないと長期で保有なんか出来ませんから。
仮想通貨自体の仕組みや技術は好きなんですけどね。なんらかの改善がなされるのを待ちたいところ。
まとめ
まとめると、私にはリスク許容度や投資スタイルに向いておらず、感情的にも好きになれないので買いません。
逆に言えば、短期での売買が苦にならず、一攫千金を求める人には向いていると言えるでしょう。
おわりに
繰り返しになりますが、これからビットコインがどうなるかは私を含めて誰にも解らないだろうと思っています。
悪材料が出尽くして後は上がるだけっていう事もあるかも。総悲観な状況で買える人こそ、大きな利益を掴む事が出来る。
それともこのままずるずると下落し続けてしまうのか。落ちるナイフは掴むなとも言います。
結局、どうとでも言えますね。
前回の記事でも書きましたが、もしあなたが普通のサラリーマン投資家なら、目先の価格とにらめっこして、上がるか、下がるかの予想をするのでは無く「ビットコイン自体が自身のリスク許容度や投資スタイルに合っているか?」を突き詰めて考えてみて下さい。
そうすれば買うべきか否かは自ずと答えが出るかと思います。
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