2018年末の暴落から誰が一番早く戻ったか調べました。
はじめに
米国の決算報告は比較的良好なものの、新型コロナウイルスの影響から、昨日はVGTは2.69%下がり、ドル円も108.36円まで落ちています。
新型コロナウイルスの影響がいつまで続くのかはなんとも言えない状態で悲観的なムードが蔓延してきたような気がしますね。
とはいえ、私としては保有している米国株を売るつもりは全く無くずっと保有し続けます。むしろ、もし私の手元に現金があればVGTを買い増ししたでしょう。
最近、米国株を始めた方はひょっとしたら心配で株を売りたくてしょうがないと思っているかもしれません。
参考になるかは解りませんが、今回は2018年末の暴落を例に出して株価がどこまで下がり、それが何時まで続いたのか? そして、いち早く復活したのはどのETFかを調べてみました。
(本当はリーマンショック時でやりたかったのですが、その時はVOO、SPXL、TECLが無かったので)
2018年末の暴落での調査
まず、調べ方は以下とします。
- 対象はVT、VOO、VGT、VYM、SPXL、TECL。
- 2018年9月24日を起点とする。
- 復帰するまでで最も低い株価を調べる。(下落率)
- 暴落から9月24日の株価に復帰した週を調べる。(復活)
- 復帰した上で9月24日の株価を5週間維持した週を調べる。(完全復活)
復帰してもまたすぐに下がってしまった場合は参考にならないと考え、5週間(約一ヶ月)の間、9月24日の株価を上回っていれば完全復活したと見なしました。
では結果です。
下落率[%] | 復活[週] | 完全復活[週] | |
VT | 15.59 | 31 | 60 |
VOO | 17.18 | 30 | 42 |
VYM | 11.99 | 27 | 31 |
VGT | 21.55 | 27 | 31 |
SPXL | 44.94 | 41 | 60 |
TECL | 55.25 | 40 | 58 |
この結果から以下の事が言えます。
- 暴落の開始と底値の時期は皆同じだが戻る時期には差がある。
- 最も早く復帰したのはVGTとVYM。(27週)
- 最も遅く復帰したのはSPXLとTECL。(40-41週)
- 下落率が最も少ないのはVYM(11.99%)
- 下落率が最も大きいのはTECL(55.25%)。次いでSPXL(44.94%)
- VT、SPXL、TECLは一度は9月24日の株価に戻ったものの、なかなか安定せず完全復活(5週間継続)するのは約1年以上経過後。
SPXLやTECLの復活が遅いのは、レバレッジETFは株価が上下した場合、元の株価よりも下がる傾向があるのが原因かもしれません。
個人的にVGTは、VTやVOOよりリターンが大きいわりに下落率もそこまで差がなく、しかも真っ先に復活したのでかなり優秀だと思っています。
まとめ
つまり、少しでも下落期間が短い方が良いという人はVGTかVYMをオススメします。
また、下落率が大きいとストレスが半端ないという人にはVYMをオススメします。
逆にSPXLやTECLはオススメしません。レバレッジETFはそうでないETFよりも復活は遅いです。
もちろん、これはあくまで暴落から復帰した期間と下落率だけに着目した結果なので、これだけでETFの良し悪しは測れません。SPXLやTECLは一旦上がり続ければ非常に高いリターンを得られますしね。
ただ、長期投資を始めた人が一番辛く感じるのは暴落時の下げと、その暴落が長く続いた時だと思っています。
人間は得した喜びよりも、損した悲しみの方に多く影響を受けると言われます。
事前にこういった事を知っていおけば、自分の持っているETFが他のETFより復帰が遅いのはおかしい・・・もう損切りしてしまおう、なんて事を避ける事ができるかもしれません。
最後に
株価が下落し、世の中が悲観的な状態である時こそ、自分の投資方針を再認識すべきです。
この記事がそのお役に立てれば幸いです。