今回は暴落から一ヶ月が経過したので現状のまとめです。
はじめに
2019年2月12日にダウは最高値である29,551ドルとなりました。しかし、中国から始まった新型コロナウイルスにより世界は一変し、たった一ヶ月でダウも19,173ドル(約35%マイナス)となっています。しかも未だ新型コロナウイルスの終息の様子は見えず恐らく来週も下落傾向ではないかと思います。
今回は現時点の各ETFの下落率をまとめます。
各ETFの下落率のまとめ
条件は以下です。
- 期間はVOOが最高値だった2月19日から直近の3月20日まで。
- 対象はVOO(S&P500)、VT(世界株式)、VGT(ハイテク)、QQQ(NASDAQ100)、VTM(高配当)、BND(債券)、IAU(金)、TECL(ハイテク3倍)、SPXS(S&P500ベア3倍)です。
結果は以下となります。
2月19日 | 3月20日 | 変化率[%] | |
VOO (S&P500) | 272.15 | 187.15 | -31.23 |
VT (世界株式) | 83.01 | 56.03 | -32.50 |
VGT (ハイテク) | 309.47 | 210.74 | -31.90 |
QQQ (NASDAQ100) | 236.98 | 170.7 | -27.97 |
VYM (高配当) | 93.25 | 63.64 | -31.75 |
BND (債券) | 85.21 | 82.17 | -3.57 |
IAU (金) | 15.41 | 14.23 | -7.66 |
TECL (ハイテク3倍) | 333.8 | 85.2 | -74.48 |
SPXS (S&P500ベア3倍) | 11.37 | 25.32 | 122.69 |
いやー予想していましたがひどい結果ですね。
考察
以下、考察です。
株関連はだいたい同じ下落率だがVGT、QQQは優秀
株関連はどれも30%前後の下落です。S&P500だろうが、世界株式だろうが、ハイテクだろうが、高配当株式でもほぼ同じです。
しかし、私にとっては良い事もあります。何故ならVGTとVOO、VTの下落率がたいして変わらないからです。
VGTはコロナショック前の10年間ではVOOの約2倍、VTの約4倍のパフォーマンスを出していました。しかし、暴落時にはVOO、VTとたいして変わらない下落率です。
つまり、VGTはVOO、VTと比較するとハイリターン、ローリスクと言えます。(もちろん将来的にこれが続くとは限りませんが)
実際に下図を見るとVGTはまだ2019年当初よりも高値を維持していますが、VOO、VTは2017年当初に近いところまで下落しています。
やはり現状の米国経済を牽引しているハイテク株は非常に強いと言えます。ちなみにVGTメインの私はこれだけ下落してもトータルではまだプラスです。
QQQもVGTと近い特徴です。QQQの内容が好みならこちらも有りです。
VYMは高配当(3.45%)なものの、30%前後も下落してしまうと厳しいです。ただこの配当金を元に安値の時に買い増しできれば有利な点もあります。
金も債券も安全資産とは言えなくなった?
本来、暴落時には安全資産となる金も債券も今回は下落しています。私はリタイア後は債券を組み入れようかと最近考え始めていたのでこれはショックです。
ただ下落したといってもIAU(金)で7.66%、BND(債券)で3.57%ですから株に比べれば遥かに傷は浅いです。
特にBNDは2.61%の配当もあるのでキャッシュフローも良いです。再び株価が上がるタイミングで債券と株価のリバランス(債券を売って株を買い増す)をすれば効果は高そうです。一方、IAUは配当はありません。
私が安全資産として選ぶのならやはり金よりBND(債券)ですかね。
やっぱりTECLには手を出すな!
コロナショック前に「TECLには手を出すな!」って記事を書きましたけど、やっぱりTECLは現時点でマイナス74%でひどい状況です。ホールドしている人は精神的に厳しいでしょうね。
全資産の99%を株に投資している私でもレバレッジには手を出さないようにしています。
唯一プラスのSPXSだが・・・
のきなみ下落している中でS&P500ベア3倍のSPXSは一人勝ちで122%プラス(約2倍以上)になっています。儲かっている人はおめでとうございます。
ただ、やっぱり私なら例え今手元に現金があってもSPXSは買いません。凡人である私にはいったい何時まで暴落が続くのが解りませんし、何より日々それをチェックする工数に耐えられそうにないからです。
長期で見ればSPXSが下落するのは解りきっています。私ならSPXSを買うのではなく、下落して割安になった株を買い増しするでしょう。
おわりに
こうしてまとめると本当にひどい状況です。ただ、こんな経験なかなか出来るもんじゃありませんよ。
かつて記事にしましたが、例え今回の暴落が終わったとしても、10年、20年と投資を続ければきっとまた大きな暴落を経験する事になります。今回の貴重な経験を元にそれらに対抗できる投資方針を組み立てられるようにしたいものです。
関連記事です。