パウエルさん、頑張ったよね?
はじめに
昨日のダウは+2.04%、我がVGTは+2.10%でした。どうなる事かと思いましたが結果的には大幅プラス。ホッとしています。
上がった主な要因はトランプさんが1兆ドル規模のインフラ支出を検討している為かと。相変わらず色々精力的に動いていますね、トランプさん。
これに連動してなのか日経はなんと+4.88%と大きく上昇。
さらに5月の米国小売売上高は17.7%増と市場予想の2倍を上回ってます。景気回復は着実に進んでいるようです。
しかし、昨日の主役は間違いなくパウエルさんでした。彼の言動ひとつで市場は大荒れでしたね。
議会証言1日目 パウエルさん、お疲れさまでした
私はパウエルさんの発言で市場がどう転んでもいいように、「おめでとう! パウエス(S)はパウエル(L)に進化した!」とか、「我が名はパウエル、全ての投資家を悲観に追い込む者なり!」とか記事タイトルのネタを考えていたのですが、実際にパウエルさんの証言の聞いていての率直な感想は「パウエルさん、お疲れさまでした」の一言でした。よってこれを記事タイトルに採用。
まず、証言の前からパウエルさんの為に場を暖める(株価を上げる)投資家達に笑ってしまいました。「ほら、これからパウエルさんがすごい面白い事言いますよ! 」「パウエル、解っているんだろうな?」みたいな。すごい無茶振り。
実際、私も今回はかなり前向きな発言に期待していました。ただ、そこはやっぱりパウエルさん、非常に慎重。色々言っていましたがすごいざっくりまとめると以下ですかね。私の意訳も多分に入っているので詳細はYoutube等を見て下さい。
- 経済状況や雇用は現在でも厳しい
- しかし、一部地域では緩やかな回復も見られる
- 今年の夏の間には多くの人々が復職する事を期待
- 具体的な回復の時期は不透明
- しかし、長期的には米国経済は復活する事を確信
- 景気回復するまでゼロ%近辺の低金利を維持する
パウエルさんなりに精一杯、前向きな事を言ったんだろうなと思います。しかし、投資家は非情。最初ダウは+3%以上だったのにパウエルさんが出てくるなり、ガンガン下がっていき、登場わずか30分程度で+0.5%付近まで下落。以下は昨日のダウの値動き。
ただ出落ちが終わってある程度パウエルさんに耐性が出来たのか、その後は大分戻してダウは+2%になりました。
しかし、長いよ! 私はFRB議長証言って始めてリアルタイムで見たのですが、1時間程度かと思っていたら3時間ぐらい(?)やっていたみたいですね。途中で寝ちゃいましたよ。
気になったのが民主党議員の質問。ひたすら人種差別や黒人問題についてパウエルさんに質問していて「それってFRB議長に、しかもこの場で言うことか?」ってイライラしてしまいました。パウエルさんは戸惑いながらも慎重に回答していましたけど。
私にはパウエルさんの失言を狙って差別主義者のレッテルを貼ろうとしているようにしか見えませんでしたね。しかも、そういった質問の度に株価が下がる。投資家も呆れているのかもしれません。
日本でも、コロナ対策の会議で野党が「桜を見る会」の質問ばかりして呆れていましたが、そこは米国でも同じなんでしょうね。
確か、以前にFRBは経済回復の為なら出来る事をなんでもやる、みたいな事を言っていましたが、まずはしょうも無い質問をシャットダウンすべき。まあ、それを言い出したらそもそも議会証言なんてやらない方が良いとも言えますが。
そんな事もあって私は「パウエルさん、お疲れさまでした」と言いたい。私はなんだかんだ言ってパウエルさんは割と好きです。真面目っぽく見えるし、しょうもない事を言わない。以前にも言いましたが、経済を加熱させるトランプさんと、加熱し過ぎないように冷ますパウエルさんで意外と良いコンビなのかなと思っています。
ただね、まだこれ1日目なんですよね。今日もパウエルさんの証言があります。とはいえ昨日である程度耐性が出来たので今日はそこまで動かないと思っていますが、どうなる事やら。
おわりに
パウエルさんって映画解説者の淀川長治さんにすっごい似ていますよね。パウエルさんの顔を見ていたら、それが気になってしょうがありませんでした。
・・・という話は置いといて、パウエルさんには悪いですけど、結果的にはプラスで私からすればけっこう楽しませてもらいました。これもまた、ひとつの「祭り」かと。
しかし、投資をやる前はFRB(米連邦準備制度理事会)の議長の発言にここまで一喜一憂するなんて夢にも思いませんでしたよ。やっぱり日々の値動きは一級のエンターテイメントですね。
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