予想はしない。ただ遠目に見て良かった道を選ぶだけ。
はじめに
昨日のダウは-0.58%、我がVGTは-0.56%でした。また調整が入ってきたように思えます。
要因は追加経済政策はやっぱり厳しいとの報道があった事でしょうか。まあ、私もあまり期待していません。
さて、今回は私の銘柄の選び方についてのお話です。
銘柄選びは重要
投資をやっている人は恐らく、自分の銘柄選びのルールがあるかと思います。
今までの記事でも書いてきたのですが私はETF派です。しかしETFと一口に言ってもたくさんありますよね。私の場合、長期で持つつもりなので銘柄選びは特に重要です。全て書き連ねると長くなりますので、今回は基本部分(国、セクタ)にポイントを絞って記事にしました。
米国か? 世界か?
米国株のみに投資するのか、世界全体に投資するのかは、よく議論されるテーマです。
米国は確かに近年非常に順調です。以下は直近10年のVT(世界全体)とVTI(米国全体)の推移ですが、成長率は倍以上の差がついています。VTの6割が米国である事を考えると米国以外との差はさらに広がります。
欧州債務危機、チャイナショック、2018年末の暴落、コロナショック、どれを見てもVTとVTIは同時に下落しています。もはや多くの大企業は世界を相手に商売をしていて経済は連動しているので米国だけで十分と言えます。そして、米国は先進国の中では数少ない人口が増加している国であり、投資に関する制度も何処よりも整っています。
とはいえ永遠に続くものは無くいつかは米国が衰退していく日も来るはずです。過去にはそういった時期もありましたし、今後も大統領選の結果次第では今までとは違う方向に進む可能性もあります。
バンガードのジョー・デイビスさんは2019年末に以下のように今後10年間は米国を除く世界株式のリターンが米国を上回ると予想しています。
今後10年間の米国株式のリターンは年率3.5%~5.5%で、世界株式市場(米国を除く)のリターンは、バリュエーションがより適正水準となり、長期的にドル下落が予想されるため、米ドルベースで概ね6.5%~8.5%になると見られます。
似たような事を言っている人はけっこう居ます。もし、本当に米国除く世界株式が成長していくのなら、今はVTが割安とも言えるでしょう。
さて、米国か? 世界か? どちらを選ぶのか悩みどころですよね。
とりあえず米国で良いでしょ
私の考えで言えば、やっぱり米国です。実を言うと、ほとんど悩む事なんてありません。
「今まで米国だったのだから、これからもそうでしょ」という単純な考えです。「いや、今までそうだったからと言ってこれからも同じとは限らないだろう」という当然の反論が予想されますが、もしそうなったら世界に切り替えれば良いのです。ただそれだけの話です。
もし、この選択の前提に「一生持ち続けるのなら」という条件があるのなら確かに世界を選ぶべきかもしれません。でも実際はそんな制限なんて有りません。(この問題を議論するのなら、この前提をつけるかどうかまず先に決めるべきですね)
私は長期投資を是としていますが、一生同じ銘柄を持ち続けるつもりは無いだろうと思っています。実際、投資歴10年で数回変更していますし、今でも年に1回はポートフォリオを見直すタイミングを設けています。
米国と世界の優劣は一日二日で決まるものでも無いでしょう。毎日チェックする必要はありません。少なくとも年単位でVTがVTIを上回り、VTの米国の割合が50%を割ったあたりから、ようやく切り替えを考え始めれば良いのです。底値で買って、最高値で売り抜けるという事は出来ませんが、一定の利益を得られるはず。
逆張りをして、いつ世界が米国を上回るのか「予想」なんてしない。年単位で見て調子の良い国にただ乗り続ける。
つまり「長期的な順張り」です。それが私の銘柄選びの基準となっています。
とりあえずハイテクで良いでしょ
特定のセクタのETFか、それともS&P500のETFかどちらを選ぶのかも、よく語られるテーマですよね。
直近ではハイテクが強かった。以下はVGT、QQQ、S&P500の直近5年の推移です。見るとVGTやQQQはS&P500の約2倍以上の成長率となっています。そしてVGT、QQQだけが下落して、S&P500が上昇する状況はほぼ有りません。調べる期間によってはまた変わってきますが、私の場合は5年~10年が基準。それより昔はちょっと古すぎて参考にならない。
さて、ハイテクか、S&P500かですが・・・これも私にとってどちらを選ぶかは明白です。そう、「長期的な順張り」です。よって私はハイテクを選びます。実際、VGTを4年以上ホールドし続けてきました。
セクタのトレンドも一日二日で変わるものじゃありません。数ヶ月レベルでも騙し上げや単なる流行り廃りの可能性もありますが、数年続くのなら本物だと見ています。
もちろん、大統領選の結果次第でハイテクが衰退していく可能性もありますが、そうなったら、やはり、その兆候が見えてから見直せば良いのです。他セクタがハイテクを年単位で上回り、米国の時価総額トップにハイテク以外の企業が上がってきてからで十分です。
今からそれが何時来るのか「予想」してもしょうがありあません。私みたいな凡人、いや例えその道のプロでも「予想」なんてそうそう当たりませんから。実際、「米国は終わる」、「ハイテクは終わる」。もう何年も同じ言葉を聞いています。いつかは本当にその日が来るのでしょうが、周囲に振り回されないようにすべきです。
色々悩む事は大切ですけど、どうせ明確な答えなんて無いのだから、ある程度で切り上げて他に好きなことをしたり、副業でもしてお金が稼いだ方が良いのでは無いでしょうか。
重要なのは予想する事ではなく、「予想出来ない未来に対してどう対応していくか」だと思います。タイミング、切り替え条件を事前に決めておけば柔軟に対応出来ます。それは長期投資でも同じです。繰り返しになりますが、例え長期でも一生同じ銘柄を持たなくてはいけないという事は有りません。
つまり、とりあえず米国株でハイテクで良いと思います。ただし、本当に「とりあえず」ですが。
おわりに
如何でしょうか? 当たり前の意見と思われるかもしれませんが、割り切ってしまう事が重要かと。
私もこの方法で最大限の利益を得る事は出来てこなかったとは思いますが、それなりの利益を出せてきました。
もし、さらにパフォーマンスを出したい場合はどうするのか。その場合は銘柄は変えずに、ひたすら倹約して投資額を増やす事でパフォーマンスを上げます。
とにかく答えの出ない「予想」に頭を悩ます事はなるべくせず、判断する回数を減らす事が私にとって重要です。お手軽な方法だからこそ今まで投資を続けて来れたと思っています。
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